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中国紀行|淮安・宿遷・沛県

(秦末の英雄を訪ねて-6/6)

2007年5月

壁画1
壁画2

漢城公園の向かい側に、歌風台がある。

歌風台とは、劉邦が淮南王黥布(げいふ)の反乱を鎮めて、故郷沛県に立ち寄ったときに詠んだ大風歌にちなんだ記念館で、二階の広場の真ん中に、杯を手にした劉邦の石像が立っている。

ようやく劉邦の像を目にして、秦末の英雄たちを訪ねる旅は終わった。

項羽と劉邦の生きいきしたロマンを世に残した司馬遷は、劉邦の死後わずか50年ほどして生まれている。秦末の英雄たちの活躍は、彼にとって決して大昔のことではなく、史記の記述は事実に近いものだろう。しかし、やはり彼は漢王朝に使えた文官である。漢の高祖劉邦を讃えることはあっても、朝敵項羽に肩を持つことはなかったのではないか?

劉邦像

項羽が頭角を現したのは24-5歳のころで、そのわずか数年後に短い生涯を終える。史記で、残忍、暴虐、婦人の仁、匹夫(ひっぷ)の勇などとさんざん揶揄された項羽は、まだ20代の若者だった。これから人間的にも成長してゆこうとするときに早世した彼が、このように酷評されるのは、ちょっと可哀そうな気もする。

(終わり)

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