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(陶淵明の墓と九江の潯陽楼-2/5) |
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おなかにしまい込んでいだ巾着袋の位置を整えバスから降りたが、そんな自分が漫画のようで、苦笑を禁じ得なかった。寝不足でとても動ける状態になく、ホテルにチェックインしてベッドにもぐり込み、午後になって、有名な滕王閣(タンワンガー)に向かった。 滕王閣はおそらく南昌市最大の観光スポットで、湖北省の黄鶴楼、湖南省の岳陽楼とともに、江南の三大名楼のひとつと並び称されている。 |
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この楼閣を有名にしているのが、初唐の詩人王勃(おうぼつ)の作った詩で、とくにその序は千古の名文とされ、今に語り継がれている。 序文のあとには、次のような八句の詩が続く。この詩は、贅沢三昧の滕王(唐の高祖李淵の第22子)が、饗宴に明け暮れる日々を送ったという、往時の楼閣を偲んで詠まれたものである。 |
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滕王高閣臨江渚 滕王(とうおう)の高閣は江渚に臨み |
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注) 佩玉:衣帯の玉飾り。 鳴鸞:鈴飾りが鳴る音。 画棟:絵の書かれた棟。 潭影:深い影。 |
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南昌は、周恩来などが共産革命を目指して武装蜂起したところとしても知られ、当時の司令部が置かれた建物は八一起義記念館(蜂起した日、1927年8月1日にちなむ)、市の中心地にある公園は八一公園と呼ばれている。 日中戦争勃発直前に中国人と結婚し、中国人として戦争を体験した平山瑞子さんの「異境」という本に描かれた南昌での生活ぶりを思い出しながら、汗ばむ日差しのなか、プラタナス並木の美しい街を歩き、八一公園や八一起義記念館などを見てまわった。 |
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南昌で一泊したあと、廬山のどこに宿をとるのか決めかねていた。廬山の南麓には、温泉がある。中国の温泉とは一体どんなものか行ってみたかったが、結局情報不足で断念し、廬山の北、長江に臨む街、九江に向かう。 九江は、水滸伝ゆかりの潯陽楼や、白楽天の名文琵琶行にちなんだ琵琶亭、湖上に浮かぶ煙水亭などがあって、なかなか歴史を感じさせてくれる街である。タクシーの運転手が案内してくれた宿は余り立派ではなかったが、長江に面し中心街にも近かったので、投宿を決めた。ここをベースに、廬山やその南麓にある陶淵明の墓を訪ねようというのである。 |
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| (続く) | |||||||||||
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