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中国紀行|洛陽・黄河

(洛陽の牡丹と杜甫墓、そして大黄河-6/6)

2007年4月

李白の有名な詩に、「黄鶴楼(こうかくろう)にて孟浩然(もうこうねん)の広陵に之くを送る」がある。

この詩は、先輩で友人でもある孟浩然が揚州に船出するときに詠まれた。友人の船が見えなくなるまで見送った情景が、平明な言葉で、しかも映像が目に浮かぶように表現され、彼の得意とする絶句のなかでも、とりわけ秀逸な作品だといわれている。

とくに後半の2句は、一艘の帆船が遠く霞んで青空に溶け込み、天の果てまで続く長江の無限の流れを詠み込むことで、いつまでも立ち尽くして友を送る李白の心情が巧みに表現されており、非凡なその着想に舌を捲く。

黄河のほとりに立って広大な空間に圧倒され、李白この詩をふと思い出した。李白が友を送った長江も、きっとこんな風に滔滔(とうとう)と、果てしなく流れていたのだろう。

黄鶴楼

こうやって無限の広がりを目のあたりにすると、李白のこの詩の持つ意味が、改めてよく理解できたような気がして、すっかり時の経つのを忘れてしまった。

(終わり)

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