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(昆明、大理そして玉龍雪山-3/5)

     
                     
町からアル海に沿って十数キロ北上すると、大理古城がある。
大理古城 崇聖寺境内
     
滄山がより近づいて、山深いところにやって来たという実感が湧いてくる。抜けるような紺碧の空を背にして聳え立つ滄山の頂きには、僅かに白雪が光っている。
     

亜熱帯地域に雪の取り合わせは、昨日の昆明とは趣も異なって、何とも不思議な気持ちにさせられた。明の時代に出来たという古城は、ずいぶん綺麗に整備されている。何度か修復されているからだろう。

城内のお土産店が立ち並んだ観光コースだけを見学して、さらにアル海の湖畔を北上し、唐代の建築様式を残した崇聖寺三塔や蝴蝶泉をゆっくりと散策した。

蝴蝶泉は地下水が滾々と湧き出る、小さな澄み切った泉である。

初夏になるとその名の通り、咲き乱れる花を求めて、無数の蝶が舞い飛ぶそうだ。ガイド嬢の説明によれば、この泉には次のような美しくも悲しい伝説があるという。

  崇聖寺三塔
                   

昔好き同士になった村の若い男女がいたが、女のほうが領主の目にとまり掠奪されてしまう。男は必死で女を救い出したが追っ手から逃れられず、ふたりは泉に身を投げ死んでしまう。

                   
蝴蝶泉  

そのうち、ひとつがいの大きな蝶が、そこから飛び立って行った。

二人が情死した陰暦の4月15日を祝って毎年市が立ち、舞い飛ぶ蝶を愛でて歌ったり踊ったりするという。

今度は市が立つそのころに、果たしてどんな蝶が飛び交っているのか見に来てみたいものだ。

                   
      アル海クルーズ船
 

午後はアル海のクルーズを楽しみ、町に戻って夕食をとったあと、麗江行きの観光バスの乗り場に向かった。

何台かの大型バスが停留していたが、旅行会社が予約したバスはまだ来ていない。
運転手が何度も携帯電話をかけて、「メイ・ヨウ・ウェンティー(問題ない)」を繰り返す。

     

ようやくバスが到着し、運転手と別れた。バスは旅行会社の旅程より2時間ほど遅れて発車、麗江に着いたのは深夜の12時に近かった。行き当たりばったりで決めたスケジュール。これくらいの時間の狂いは、良しとせねばならないだろう。

バスが麗江の停留所に着くと、深夜にも拘わらず私を案内する運転手が待っていてくれた。さっそく彼の車に乗って、ホテルに向かう。こんな時間になっても、ホテルに泊まる観光客が何人もいて、ロビーはごった返していた。幸い運転手がチェックインの手続きをしてくれたので、待たずに部屋に入ることができた。

(続く)

     
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