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長江(ちょうこう)下流域の南部に広がるこの地域は、長江の南、すなわち江南と呼ばれています。古くから「魚米の里」、「絹の町」などと讃えられ、物産の豊かな文明の地として繁栄を続けてきました。
春秋時代にまで遡ると、絶世の美女西施(せいし)の哀話を残した呉越戦争も、紹興や蘇州を舞台にして繰り広げられ、多くの文化遺産や故事、史跡を今に伝える江南は、とても魅力あるスポットといえるでしょう。
遣唐使を派遣して、日本が盛んに中国語《漢文》や中国文化を取り入れていたころ、東シナ海を渡るルートで使者を乗せた船団の一部は、当時の海の玄関、寧波(ねいは)に着いたといわれています。
そしてこれらの使者は、寧波から紹興、杭州(こうしゅう)、蘇州へと北上し、鎮江(ちんこう)から長江を渡って揚州(ようしゅう)に辿り着きます。そして揚州で待機して、朝廷から許可を受けた者だけが、唐の都長安まで旅を続けることができました。
時代が下って元初には、マルコ・ポーロが泉州(せんしゅう)から海路故郷のベニスに帰るため、当時の大都《今の北京》から運河沿いの街道を南下し、揚州、鎮江、常州、蘇州、杭州などの街を通って行ったことが、「東方見聞録」に見えます。
このように、古来多くの外国人が行き来した江南の街道に思いを馳せて、旅をしてみませんか?
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