(西施故里)
中国には、古くから四大美女と讃えられた女性がいます。
春秋戦国時代の呉越戦争に登場する西施(せいし)、漢代に敵国匈奴(きょうど)に嫁いだ王昭君(おうしょうくん)、小説三国志演義の貂蝉(ちょうせん)、そして玄宗皇帝とのロマンスで知られる楊貴妃(ようきひ)の四人です。貂蝉は架空の人物ですが、他の三人は何れも実在し、古来多くの物語りや詩に詠まれてきました。
最初の美女西施の故里は、紹興酒(しょうこうしゅ)で有名な紹興(しょうこう)から、車で1時間ほど南にあります。今から2500年も前の、太古の昔、呉の拠点は蘇州(そしゅう)、越の拠点は紹興にありました。西施は越国のために、呉王の宮女として蘇州に送り込まれ、呉王を油断させ越を勝利に導いた、傾国の美女といわれています。
俳聖芭蕉は、奥の細道の象潟の段で、
「象潟や 雨に西施が ねぶの花」
という名句を残しています。
これは、綿毛のように華奢なねむの花が雨に打たれているさまを、有名な西施の顰(ひそみ)にダブらせて詠んだもので、漢籍に精通していた芭蕉の、会心の作だといえるでしょう。
(西施殿)
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