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中国の世界遺産・武当山

 

武当山(ウーダンシャン)は、湖北省東北部の周囲400キロにおよぶ広大な山岳地帯にあって、古来道教の聖地として知られてきました。主峰天柱山周辺の、ぎざぎざした独特の山並みを目のあたりにすると、霊山として崇められてきた理由が分かるような気がします。

武当山太子坡1

この地はまさに陸の孤島のようなところで、省都武漢から高速バスで6時間ほどかかります。アクセスは大変ですが、途中にある歴史の街、襄樊(シアンファン)をベースにして、天下第一の宗教名山を訪ねてみるのもいいでしょう。

道教が盛んになった唐代に、伝説上の神玄武が昇天したところとされ、「玄武のご当地」から武当という名で呼ばれるようになったといわれています。

(太子坡 にある 照碑 )

明の永楽帝が後継者争いに勝利したとき、武当山の神の加護があったとされ、13年にもおよぶ大規模な寺廟の増改築で、天下第一の宗教名山となりました。

 

1994年、世界文化遺産に登録された道教建築群は、広い範囲に分散しており、玄岳門、太子坡、南岩、金頂、五龍宮などの景区に分かれています。

このなかで、太子坡、南岩、金殿がとくに人気のスポットで、山中の連絡バスをうまく利用すれば、1日で周遊することができます。

  武当山1   武当山2
(金殿リフト手前にある廟) (階段の側面に刻まれた経文)
武当山太子坡2   武当山太子坡3  

太子坡(タイツポー)は、伝説上の浄楽国の皇太子が武当山で修行したときの住居とされ、この名(坡は坂の意)がついています。

山の傾斜地に緑の屋根と赤い壁の建築物が配置され、道教の世界に吸い込まれてしまいそうな、そんな雰囲気が漂っています。

(太子坡の入口) (太子坡の坂道)
                           

太子坡からさらに山奥に登ってゆくと、南岩景区があります。

険しい岩場に沿って建てられた南岩宮(ナンユエンゴン)は、守護神真武大帝が昇天した場所とされ、有名な「龍頭香」という香炉が、断崖に突き出た石柱の上に祭られています。

  武当山南岩1   武当山南岩2
  (南岩宮)   (南岩宮の龍頭香)
     

また、四面を深山に囲まれたこの風景区の入口には、日光東照宮のルーツのような極彩色の紫霄宮(ズーシィアオゴン:「霄」は雲や大空の意)があります。

     
武当山紫霄宮1

武当山紫霄宮2

(紫霄宮)
主峰天柱山の頂に建てられた太和殿(タイホーディエン)や金殿(ジンディエン)には、リフトに乗ってゆくことができます。
 

武当山天柱山

海抜1,612メートルの天柱山山頂には、太和殿とその周りに赤い壁の不思議な形をした建物が幾つも立ち並び、その頂の猫の額のような狭い空間に金殿が建っています。

銅の鋳物に金メッキされた金殿は、部材を北京で鋳造し、この地の山頂まで運び組み立てられたといわれ、600年も昔の人びとが建設に費やした気の遠くなるような時間と労力を思うと、深い感慨を覚えずにはいられません。

(天柱山山頂の建築群)
                               
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