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一度は訪ねてみたい街・

泉州(せんしゅう)

 
 
泉州1  

泉州は、古くから「海のシルクロードの起点」といわれ、ベニスの商人マルコ・ポーロも、この街から故国イタリアに船出しました。

彼の17年にもおよぶ中国滞在の貴重な体験は、「東方見聞録」として世界中に紹介され、多くの人びとに読み継がれています。

マルコ・ポーロの目に映った泉州とは、一体どんなところだったのか、「東方見聞録」の泉州冒頭の部分をご紹介したいと思います(「全訳 マルコ・ポーロ東方見聞録」青木一夫訳、校倉書房より引用)。

「五日目にザイトゥンという、非常に立派な大都市に着く。(中略)この港で行われるさまざまな商品、宝石、真珠の取引きは、まったく一驚に値するものである。

 
(何となくイスラム風のモニュメント)
 
                   

そしてこのザイトゥン市の港から、あらゆる商品がマンジ全域(クビライ汗が支配した南中国)に送られてゆく。キリスト教諸国の需要を満たすために、アレキサンドリアやそのほかの港へ一隻の船が胡椒を積んで行くならば、ザイトゥン港へはその百倍も輸入される。その貿易額においても、世界の二大海港のひとつである。」

                   

泉州2

泉州3
(街路に植えられた刺桐)
(開元寺境内のガジュマルは樹齢600年)
               

ここでいうザイトゥンは刺桐(しとう)の音訳で、当時の泉州には多くの刺桐が植えられていたため、刺桐城という別名があったことに由来しています。青い空を背に、橙色の大きな花が枝一杯に咲くその姿は印象的で、今も市内の一部でこの樹を目にすることができます。

泉州は福建(ふっけん)省南部に位置し、さらに車で2時間ほど南に走ると、コロンス島で有名なアモイがあります。

泉州4

(道教の老君岩)
             

泉州5

泉州の港と西欧との交易が、ペルシャを経由していたことから、イスラム文化の影響が色濃く残り、中国最古のイスラム建築清浄(せいじょう)寺やイスラム墓地など、多くの史跡が残されています。

また、泉州は「世界宗教博物館」ともいわれ、街のシンボルとなっている開元(かいげん)寺、道教の老君岩、ペルシャで興ったマニ教の草庵など、歴史的にも価値のある史跡は枚挙にいとまがありません。

(マニ教草庵)
             

中国には、「地下の文物は西安を、地上の文物は泉州を見よ」という言葉があります。

石造りの美しい洛陽(らくよう)橋や安平橋、街の人びとの生活に溶け込んだ関帝廟、日本人を母に持ち、「国姓爺(こくせんや)合戦」のモデルとなった英雄鄭成功(ていせいこう)の墓など、多くの史跡を今に残す泉州は、まさに歴史の詰まった街だといえるでしょう。

泉州6
(洛陽橋)
           
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